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ゲヱセン上野氏の電波時計記事

初出
1999-08-22

僕がとても尊敬しているゲヱセン上野氏が、僕が購読している月刊MacPower誌で連載開始というめでたい事実を発見。その名も「ゲヱセン上野の月刊HacPower」。どういう主旨の記事なのかはよくわからないんだけど、とりあえず第1回目のテーマは「電波時計」だ。この電波時計というのは、見た目は普通の置時計だったり腕時計だったりするのに、実は福島の送信施設から発射されている時刻情報電波を受信することによって正確無比な時を刻むというシロモノなのだそうだ。別に電波で動いているわけではないのだ。これ、そんなに高くないみたいだし、これはけっこう欲しいかも。

こういうのを読むと、ビデオデッキがNHKの正午の時報を利用して時計を合わせたり、コンピュータがタイムサーバにアクセスして時計を合わせたりする話を思い出す。まぁ、歴史としては電波時計の方が古いのだろうけど。ビデオデッキなんかは、録画予約とかする関係で、時計が狂っていると問題だよね。だからああやって正確な時間になっていてくれるのはありがたい。コンピュータの時計も、サーバとクライアントの時計がずれているとファイルのタイムスタンプに不整合が起きてしまったりするわけだけど、今はネットワークを使って全マシンの時計を合わせられるから、そういう不具合も起こらない。便利だね~。

この記事によると、cdmaOne方式の携帯電話でもほとんどの機種が基地局から発信される時刻情報を使って時計を合わせているのだそうだ。さすがは携帯電話マニア、ゲヱセン上野氏だけのことはある。実はこの間、友達の携帯電話(cdmaOneじゃない)の時刻表示を見て、「これって、時報とかで自動的に合わせていたりするのかなぁ」と思って持ち主に訊きつつ「違うよ」と言われた。(電話)->(時報)という発想が貧しいけど、正確な時刻を入手する手段を内蔵している時計なんだから、それを利用しないのはもったいないよなぁ、って思ったのだ。時計って、1秒でも狂っているとなんかちょっと寂しいからね。

今回のゲヱセン上野氏の記事はわずか2ページながら、得られるものが非常に多かった。すごいね。今日は朝から少し嫌なことがあったんだけど、この記事を読んで明るい気分になった。ゲヱセン上野氏に感謝だ。あと、電波時計にも感謝。

1999年当時の時代背景についてLLMによる解説

(2024年11月)

電波時計

  • 電波時計は、福島や九州の送信施設から送られる標準電波を受信して、正確な時刻を刻む時計です。当時はまだ新しい技術として注目され、手頃な価格で購入可能になり始めた頃でした。
  • 日本人は正確さを重視する文化的背景があり、電波時計の普及は「狂わない時計」という需要に合致していました。これにより、家庭用の時計だけでなく、企業や鉄道など、正確な時間管理が求められる現場でも使用され始めました。

ビデオデッキ

  • ビデオデッキの技術は成熟期にあり、時刻をNHKの時報で自動調整する機能が一般的でした。これにより、予約録画の失敗を防ぐための信頼性が向上しました。
  • VHS方式が市場の主流でしたが、この頃にはデジタル放送やDVDの登場が視野に入り、録画機器としての次世代技術が期待されていました。

携帯電話 (cdmaOne)

  • cdmaOneは、1998年に商用サービスが開始されたデジタル方式の携帯電話で、当時の最先端技術でした。特に、基地局からの時刻情報を活用して自動的に時計を調整する機能は、正確性が求められる日本市場において好意的に受け入れられました。
  • 日本の携帯電話市場は急速に成長しており、PHSやiモード対応端末が普及しつつありましたが、cdmaOneのようなデジタル通信規格は特に品質の高さで注目されました。

技術系メディア

  • 『月刊MacPower』のような技術系雑誌は、1990年代末のIT文化において大きな役割を果たしていました。当時の日本では、インターネットやIT技術が一般家庭に普及し始めた時期であり、専門的な情報を提供する媒体が技術愛好者やガジェット好きの読者を惹きつけていました。
  • 雑誌は単なる情報源ではなく、コミュニティ形成の役割も果たしており、読者間で情報交換や議論の場として機能していました。

ガジェット愛好者の活動

  • ガジェット愛好者は、最新の技術を試し、情報を共有することに熱心でした。雑誌の連載記事やコラムを通じて、こうした愛好者たちは技術への情熱を広める役割を果たしていました。
  • ゲヱセン上野氏のようなライターは、専門的な視点とユーモアを交えた記事で、技術的なトピックを分かりやすく紹介し、読者を楽しませる存在でした。

インターネットの普及状況

  • 1999年は、日本におけるインターネット普及の過渡期でした。家庭用インターネット接続が急速に広まり、ダイヤルアップ接続からISDNへの移行が進んでいました。
  • インターネットの普及により、時刻合わせのような基本的な機能もネットワークを介して自動化されるようになり、利便性が向上しました。

日常生活への影響

  • 技術の進化は日常生活にさまざまな影響を与えました。例えば、ビデオデッキの予約録画や携帯電話の正確な時刻表示は、生活の効率化に寄与しました。
  • また、インターネットの普及によって、これまで紙媒体に頼っていた情報収集が、徐々にオンライン化へと移行していきましたが、まだ紙媒体が主流の時代であり、雑誌の影響力は非常に大きかったです。

まとめ

1999年の日本は、インターネットの普及とデジタル技術の進化が進む中で、電波時計やcdmaOneといった新しい技術が生活をより便利にしていく時代でした。同時に、雑誌メディアやガジェット愛好者たちが技術文化を盛り上げる重要な役割を果たしており、社会全体で技術への興味や関心が高まっていました。このような背景の中で、ゲヱセン上野氏のような個性派ライターの記事は、技術トレンドの理解を深めるだけでなく、読者に楽しさと新たな発見を提供するものでした。

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